依存の苦しみの先にあった、新しいエネルギーの誕生 〜 ひさみ ストーリー ⑦
スピリットマインドの情報を、マテリアルマインド(自我)でキャッチするようになってからは、夫がいなくなってしまう未来を想像し、私の中で恐れや不安の思考展開が瞬く間に広がりました。
娘が成長してきた月日の早さを振り返ると、恐れに焦りも加わります。
「6年なんてあっという間だよ。どうしたらいいの、、主人がいなくなったら生きていけない。」
私の世界の中心に彼がいるのは当たり前で、その彼がいなくなるということは、私のマテリアルな世界を根底から揺るがすことでした。
もし「依存」選手権があったなら、間違いなく上位3位以内メダルが獲得できるでしょう。そのくらい私は夫に依存しきって生きていました。私の依存は夫でしたが、それが仕事だったり、子供だったり、親だったり、飼っているペットだったりする人もいるでしょう。
私は、自分自身の軸ではなく外側の軸にしがみついて生きてきたことを思い知らされます。
ここで少し、エネルギーの視点でお話ししたいと思います。
(エネルギーの次元はとてもシンプルで、ただその状態が起きているだけなのですが、この状態を第三者に向けて言語化しようと言葉を当てはめていくほど、シンプルさとかけ離れてしまいます。でも、本当はシンプルなんです!なので、頭ですべてを理解しようとせずにさらっとイメージしてみてくださいね。)
外側に軸を置いている時は、その対象となっている人や事柄と繋がる、太いエネルギーラインがあります。その太いエネルギーの管に「依存」の質のエネルギー(思考、感情、思いなどのエネルギー)が勢いよく活発に流れ出て循環しています。
外側の状況が大きく変わると、今まで活発に循環されていたエネルギーの質も大きく変化するので、今までの流れが停滞し始めます。
自分の内側の軸(エネルギー循環の量)が弱いと、マテリアルマインドは、多くの場合、変化に伴うこのエネルギーの停滞を、無力感、劣等感、無価値感のような類のもので認識し始めます。何もかもが無くなるような感覚に陥ったり、絶望感=死にたいという気持ちに繋げていってしまう傾向が強く出やすくなるのです。
私の場合、うつ病を発症しました。
何もない自分の内側に入っていくことは恐怖しかなかったけれど、内側に入っていくことでしか、この恐怖を止めることはできないこともどこかでわかっていました。
それから、私のマテリアルマインド(自我)は内側へ内側へと向かい始め「夫がいなくなったら、生きていけない」という、真っ暗な恐怖の渦の中に自ら落ちていきます。
暗闇の渦の中で繰り返される思考はいつも同じ。
夫がいなくなったら生きていけない=死にたい
時々、「残された娘は?家族は?」という視点が出てきて、突き進みながらも少し戻されたり、、。
マテリアルマインド(自我)だけで相手を失うことを受け止めると、今という時からも、未来からも、何も希望を見出すことができずに、ただ絶望感に陥るということを思い知ります。
エネルギーの視点から視ると、ここでどっちのエネルギーと繋がっていくかで、体験が変わってきます。
一つ目は、マテリアルマインド(自我)が人生の主導権を握ったまま、不活発なエネルギー循環に止まり続ける体験をするか。これには自死も含まれます。
二つ目は、マテリアルマインド(自我)がスピリットマインドに道を譲り、新たなエネルギー循環の誕生として体験するか。
依存する対象とのエネルギー循環に変化が起きて、流れが停滞した後、
今まで対象に向けていたエネルギーが、自分のエネルギー場(自分軸)に戻ってきます。
このエネルギーの流れは、魂の領域、スピリットマインドと繋がりやすくなるので、本来なら、エネルギーが自分自身に戻ってくると、新たな創造性が内側から湧き出てきて、ポジティブなワクワク感を感じます。
でも自分軸が弱く活性化していないと誤作動が起き、新たな創造のエネルギーを、マテリアルマインドが、漠然とした不安として認識しネガティブなドキドキとなってしまいます。
実はワクワクするドキドキと不安のドキドキ。エネルギーは同じなのです。エネルギー循環の質によって体験が変わるだけ。
その当時の私は自分軸が弱く、マテリアルマインド(自我)が、スピリットマインドの情報を、そのままの質で解釈できるはずもなく、全てがネガティブなドキドキ。
知りたくない情報を知ってしまうことが恐ろしくて、自分を保てなくなることが怖くて、情報全てを頑なに拒否していたのだと思います。
当然、拒否しているから、五感を通して感じるものを脳が何も伝達してくれなくなりましたが、それも苦しくて、、でも伝達されても苦しくて、、。もうほんとに生きていること自体が苦しみとなっていき、薬の力でひたすら眠り続ける生活をしていました。
私のマテリアルマインド(自我)が、夫に関しての情報に抵抗し続け、うつ状態のまま1年ほど経った頃、やっと底まで行き着いたのでしょうか。
私は恐怖の渦の影響を受けない、真っ暗なエネルギー空間にたどり着いたと感じました。そこではもう、葛藤して抵抗する思考もなくなっていて、私の中で感じるのは呼吸の動きと、ただ『在る』という感覚だけ。
どのくらいその感覚とともにいたのでしょう、、。急に嗚咽が込み上げてきて、子供のように泣きじゃくりました。顔はぐちゃぐちゃ、鼻水ダラダラ、今まで生きてきた中で、一番号泣した日。
悲しいとか苦しいとかなくて、解き放たれたような安堵感でした。
それは私のマテリアルマインド(自我)がスピリットマインドに道を譲った瞬間でもあり、新しいエネルギー循環の誕生でもありました。
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